Geometric program を用いた伝播プロセスのための最適資源配置手法

背景と目的

身の回りの多くのものにつながりが存在するため,つながりを介して広がって行く現象である伝播プロセスは,感染症やコンピュータウイルスなど多くの分野で見られる.特に感染症については,近年の航空路の発達などにより,大規模な感染拡大の可能性は高くなっている.そのため,ネットワーク構造から感染症対策の最適戦略を得られる手法が必要だと考えられる.中でも,本研究では,以下の三点に焦点を当てた最適資源配置手法を提案する.

  1. 資源配置の切り替え
  2. ネットワーク外からの影響の評価
  3. ネットワーク構造の不確かさの考慮

成果

本研究で得られた成果を以下に示す.

  1. 切り替えシステムを用いることで,資源配置の切り替えを可能とした最適資源配置手法
  2. 外乱を考慮し,外乱による影響を最小化する最適資源配置手法
  3. 確率的に決定するネットワークを利用した,ネットワーク構造の不確かさを許容した最適資源配置手法

本研究では,これらの最適化問題を geometric program に帰着することで,凸最適化問題に帰着できることを証明した.これにより,得られた解が大域的な最適解になることが証明されるとともに,高速に最適化を行うことができる.
以下の図は,資源配置の切り替えを行う提案法と切り替えを行わない従来法を比較した図である.
資源の切り替えを行うことで,感染症の拡大を抑えることができることが分かる.